Beauty and the Beasts

ただいま公開されて1週間半。

ものすごい反響を呼んでいる美女と野獣

私も見に行ってきました!

ということで、忘れないうちに感想を。

 

美女と野獣」(2017年/米)

→ひとりの美しい王子が、呪いによって醜い野獣の姿に変えられてしまう。魔女が残した一輪のバラの花びらがすべて散る前に、誰かを心から愛し、愛されることができなければ、永遠に人間には戻れない。呪われた城の中で、希望を失いかけていた野獣と城の住人たちの孤独な日々に変化をもたらしたのは、美しい村の娘ベル。聡明で進歩的な考えを持つ彼女は、閉鎖的な村人たちになじめず、傷つくこともあった。それでも、“人と違う”ことを受け入れ、かけがえのない自分を信じるベルと、“人と違う”外見に縛られ、本当の自分の価値を見出せずにいる野獣──その出会いは、はたして奇跡を生むのだろうか…?(ディズニー公式HPより)

 

 

※以下ネタバレを含みます

 

 

いや、もう正直に言うと、「どうせ集客目当ての映画でしょ〜」なんて思ってたんですけど…

 

最高でした………

 

観る前の自分を殴りたいくらい、もっと期待していいぞバカ野郎!とケツを蹴りたいくらい、よかったです。

アニメ版に忠実ながら、原作部分を独自に取り込んで、ベルとビーストの関係の移り変わりを繊細に描いていたというか。

歌も画も豪華すぎてくらくらするというか。

衣装もメインキャラはアニメ版に忠実ながら、一新されててワクワクしたというか。

とにかく幸せな映画でした。

 

見所がありすぎて感想に困るくらいなんですけど、特に言うならルフゥが本当によかったですね。

ルフゥに関しては、ディズニー史上最大の賭けといっても過言ではない気がします。

実際ルフゥがゲイであることによって、いくつかの国では上映が禁止されたそうですね。

しかし、これだけ世界が多様化に対して敏感になっている中、アニメ界の最大手のディズニーがはっきりと描いてくれたことは、1つのターニングポイントになるに違いありません。

そして、その重要な役を射止めたのは、アナと雪の女王でオラフ役を演じたジョシュ・ギャッドです。

私が初めて彼を見たのはNew Girlというドラマでだったのですが、「とんでもない印象を残してきやがる…」と密かに思っていた役者さんだったので、ルフゥをどんな風に演じているのかとても楽しみでした。

アニメ版では完全に脇役としてしか描かれていませんでしたが、キュートで明るくて、根がとても優しい善人として描かれており、ルフゥファンになった人は数知れずなのでは?と思います。

期待を裏切らないジョシュの演技と歌に、「いよっ!」と拍手を送りたくなったのは私だけではないはず。

今後のジョシュの活躍から目が離せないなあと改めて思いました。

 

また、アニメ版と実写版では明らかに異なる点がいくつかありますが、その中でもやはり、ベルとビーストの関係の変化をじっくりと描いてくれたのは嬉しかったです。

どうして彼らが惹かれ合ったのかだとか、ビーストの過去やベルの母のことなど、追加部分がこれまた憎いくらいによい。

アニメ版より分かりやすく、そして素敵な物語になっていました。

 

新曲もほんと、ほんっっっと最高で…

劇団四季で初めて聞いて「なんじゃこの曲は!?」と感動したEvermoreが入っていたのには涙が止まらず。

他の新曲もどれも名曲で…アラン・メンケンまだやりおるかと白目を剥きそうでした。

キャストもなかなかの歌唱力でしたね。

ハーマイオニー歌えたんや…みたいな。

個人的にはルーク・エバンスに驚きました。

バルドさんめっちゃ歌えますやん…すごいですやん…

 

しかし、美女と野獣といえばBe Our Guest。

これは絶対に譲れないBe Our Guest。

あの名シーンをどう再現するのかと気になっていたのですが、ユアン・マクレガーありがとう。

ユアン・マクレガー、最高のルミエールでした…

映像もカラフルカラフルクルクル回ってキラキラ輝いて踊って歌って、とまさにエンターテイメントの骨頂って感じで。

正直言ってどこ見たらいいのか分からないくらい映像がすごくて、圧倒されました。

 

あと、物語としてもいろんなところに伏線があり、綺麗に回収されてたなあと。

たとえば、村人が「何を忘れたか忘れた」というのはお城に関する記憶だから消されていたとか。

計算高いなこのこの〜!とディズニーを小突いてやりたい。

 

いやはや、いろんなところで驚いたこの美女と野獣

やっぱり映画館で観るのをオススメします。

大きなスクリーンで素晴らしい音響と一緒に体感するのが、やっぱりこの映画には相応しいと思います。

IMAXで観たいくらいですもん!

 

さて、ここのところ攻めの姿勢を崩さないディズニーさん。

今後も楽しみです!

 

おわり。

 

 

T2 Trainspotting

こんにちは!初投稿となりますので、簡単に自己紹介をば。

めそと申します。気が向いたときに気が向いた映画を見る、そんな気ままな映画ライフを送っております。

基本的には私の、私による、私のための感想ブログとなりますが、お付き合いいただける方は一つよろしくお願いします。

 

さて、記念すべき最初の感想は「T2 トレインスポッティング」です。
簡単にあらすじをば。

 

T2 トレインスポッティング(2017年/英)

→かつて仲間たちを裏切って大金を持ち逃げしたマーク・レントンは、逃亡先のオランダから20年ぶりにエディンバラに戻ってきた。母は既に亡くなっており、実家には年老いた父が一人で暮らしていた。一方、かつての仲間だったスパッド、シック・ボーイことサイモン、そしてベグビーは、皆未だに悲惨な人生を送り続けていた。(Wikipediaより)

 

 

※以下、ネタバレを含みます

 

 

 

一大ブームを巻き起こした1作目、実は初めて見たのは半年前。
初見の時はなんとなくふんわりと全体像を掴んだだけで、どこか落としきれないところがありました。
抽象的な画が多く、理解できるほどの頭を持ち合わせていなかっただけかもしれないですが…
そんな1作目と、今回の2作目。
正直、コケる匂いが漂っていましたよね。
もちろんトレイラーはスタイリッシュでかっこよかったけれど、多くの二作目にありがちな感じもあって。
どうなるんだろうなあなんて思いながら観に行きました。

 

結論から言うと、ダニーボイル監督、ブラボーです!

 

1作目の期待通りというより、ある意味ではそうなのだけれど、確実に1作目とは一線を画している、そんな感じでした。
1作目と同じ雰囲気を求めていった人はおそらく、「期待外れだった」というでしょう。
それは、劇中のヴェロニカ(サイモンとマークの恋人)の言葉がすべてを語っています。
「あなたたち変よ。過去に生きてるのね」

 

1作目公開当時は90年代。
そして、2作目公開の今は2017年。
世の中は変わりました。
当時と同じものを作っても、それは時代遅れにしかならない。
だからこそ、前作と違うものを作らねばならなかったのでしょう。
しかし、過去に生きる人間代表のベグビーはこう言います。
「世の中は変わった。人は変わらなくても」
この言葉が、結局この映画のすべてなのだと思います。
当時と同じクソ野郎のままで、当時と同じ場所で生きることしかできなくて、けれど世界は変わってしまった。
その時代にうまく乗れず、馴染めず、取り残されてしまった大人たち。
アウトサイダーたちの物語ではあるけれど、特に40代以上の人たちの心にはずっしりと響くのではないでしょうか。

 

さて、今作の中で強烈に愛すべき人物がいるとすれば、それはスパッドしかいないでしょう。
彼のやせ細った体と異様に長い手足は人間離れしていて、ネズミと人間のサラブレッドのように見えます。
しかしその中身は純粋無垢で、周りにいる人間を愛し、欲求に対しても良心に対しても素直に生きている。
そんな彼は、傍観者として彼らを観察し、そして小説を書き上げます。
物事を見ていないようで、一番よく見ていたのは彼でした。
ベグビーに怯えたり、楽しそうに店の改装をしたり。
トミーを偲ぶのも、彼だけ。
今作の主役はマークではなく、スパッドでしょう。
愛さずにはいられない、本当に素晴らしいキャラクターでした。

 

マークとサイモンことシックボーイは、「お互い嫌っているようにも見えるのに、恋人のようにも見え」ます。
お互いクズで、そこから抜け出そうとしたマークも結局逆戻り。
サイモンはずっとクズのまま、彼も時代に乗ろうと躍起になっていたのに結局ダメだった。
似た者同士とは、彼らのことを言うのでしょう。
最低な知り合いで、最高の友情。
2人ともがそこにしか居場所がないし、どれだけムカついて殴っても、磁石のように引き戻されてしまう。
そんな友だちがいたらとんでもなく迷惑に違いありませんね。

 

さて、今回の肝となるのはベグビーなわけですが、今回は本当にヤバい。
キレて手に負えない。
しかし、怒りにしか動かされなかった彼も、一度だけ立ち止まります。
それは息子。
最低だった自分の父親と自分が同じになっていることに気付くのです。
この部分はベタ中のベタなのですが、このベタ感がたまらない。
ふと差し込まれる親子の関係に、なぜかこちらが救われるのです。
それも一瞬のことでしたが…ね。

 

さて、新キャラクターのヴェロニカは、前作でいうマークです。
どこか蚊帳の外にいながら、最終的にすべてをかっさらっていく。
「最初にチャンスがきて、そして裏切りがあった」
その通りに、彼女は去っていきました。
結局、歴史は繰り返すのです。
1690年にプロテスタントカソリックに勝ったように、金は再び失われるのです。

 

最後、マークは再びLust For Lifeを掛けて踊ります。
彼は戻ったのです。
20年前と同じ場所に、同じ人間に。
救いようのない結末にも見えますが、それでいいのだと思わせる何かがありました。

象徴的なあの名シーンのように、後ろを見ずにひたすら駆け抜けていくだけだった1作目とは違い、後ろ髪を引かれ、立ち止まり立ち止まり2歩進んで3歩下がるような2作目。
そこには一貫して哀愁が漂っていますが、彼らはそれを選んだということでしょう。


彼らはツイッターもインスタも使いこなせないだろうし、無理して若作りしてもイタいオッサンにしか見えなくなってしまうでしょうが、これからも無気力にがむしゃらにあと30年くらい生きていくのでしょう。

終わり。